茶箪笥のモリタート

考察は妄言 深読みは趣味

ポケモンSVのプレイ感想:DLC前編・碧の仮面

はい。




「碧の仮面」最高でした。

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はじめに

本記事はタイトルの通り、「ポケットモンスター スカーレット/バイオレット」のDLC『ゼロの秘宝』の前編、「碧の仮面」の感想文になります。

続き物となっているDLCのため、本当は後編も出てからまとめて感想文を書こうと思っていたのだけれど、前編は前編として非常に楽しくて充実していたため、この続きが待ちきれない衝動が新鮮な内に書けるだけ書いてしまうことにしたのが本記事です。

例の如く長文の感想になります。
お暇な時にお付き合いいただけれは幸いです。



以前に書いたSV本編の感想文はこっち
3monopera.hatenablog.com
3monopera.hatenablog.com



また、以下の感想文は未プレイの方のプレイ体験を損なうレベルのネタバレが含まれます。
プレイ中の方やプレイを迷っている方はご注意ください。


「碧の仮面」の外まわり

新たな舞台

ある日主人公はアカデミーの姉妹校・ブルーベリー学園と合同の林間学校で、遠い東方の「キタカミの里」へと赴くことになる。
ブルーベリー学園の生徒にしてキタカミの里出身のゼイユスグリ姉弟たちと交流を深めながら、その地に伝わる伝承を学ぶフィールドワークが始まる。
そんなDLC前編「碧の仮面」。

本編とは異なる舞台、異なる中心人物や新たなポケモンによって話が進むこともあり、劇場版!って感じでとても良かった。


何より林間学校って設定がイイ。
常とは離れた場所で行われる特別授業とはつまり、明確な終わりが決まっているということ。新たな出会いは別れと同義なひと夏*1の青春。
ブライア先生も言ってたけど大人には少しまぶしすぎるぜ……


キタカミの里

キタカミの里の日本のど田舎風なフィールドにとにかく感動した。

いきなり自分語りをぶっ込んで恐縮なのだが、筆者が東北にある人口300人未満の山奥の農村出身であるため、自然に囲まれた(自然に飲み込まれそうな)田舎というものに馴染みが深く、キタカミの田舎町の解像度と再現度に死ぬほど感激したのだった。

山間から繋がる道路の形、田畑に放置されたポリタンクや農具や木材、落ちたりんごが無造作に積まれた青いプラのバスケット、家横にあるトタン小屋の錆び方、玄関の鎖樋、家の立ち並び方、無秩序に色々なものが売られた小さい個人商店などなど、幼少に育った村の原風景がそこに再現されていてちょっと泣いた。
田舎町出身の人々は「うちの村がモデルじゃん!?」と驕ったことだろう。私は驕った*2


そんな超個人的思い入れもあり、愛するミライドンちゃん(以下、バージョンによって異なるポケモンのため便宜上「ライドン」と呼称する)と共に地元を散策するような気分になれてテンションがブチアガったのだった。


前編としての役割

配信される前まで、前編「碧の仮面」は後編「藍の円盤」がくるまでの繋ぎの話なのだろうな、程度に思っていた。

物語の舞台が本編で大きな謎が残されたエリアゼロから遠く離れていたこともあり、有り体に言ってしまえばフィールド探検は楽しみにしつつもストーリーにそこまで期待をしていなかった。懺悔します。


が、実際にプレイを終えた今言えるのは「碧の仮面」が非常に魅力的な物語だったということ。
そして物語的な面白さを作りつつ、前編としての役割もちゃんと果たしていたこと。

キタカミの里でも起こるテラスタル化現象やテラスタルの結晶を持っていた異国から来た男など、後編に繋がりそうな布石もしっかり打ち、そのうえで独立して見ても魅力ある物語にし、綺麗に話を閉じつつ最後の最後に後編へ繋がる爆弾をぶっこみ……と、前編に求められるものを完璧に備えていたのだ。すごい。


いや〜しかし、スグリ少年との仲違いがまさかここまで深刻になって後編まで引っ張られるとは思いもしなかった。これは勿論良い意味で。
だってポケモンのライバルポジションがあんなに綺麗にダークサイド化(?)するとは思わないじゃないですか。

ゼイユとの爽やか切ない別れの一幕でたまらない気持ちになっていたらいきなりシーン転換、1人部屋に佇むスグリの狂気的な感情の発露を見せつけられて暗転からの「後編へ続く」の文字が出た瞬間、「や、やりやがった……!」と何に向けたものかもわからない呟きが漏れた。

劇場版・少年少女とポケモンのひと夏の大冒険を見守っていたら準主役ポジションの闇堕ちオリジンだったというオチ。
洋画の引きじゃん。ダース・ベイダー誕生じゃん。いや新三部作のアナキンは準主役どころか主人公だけれども。


ちょっと話は脇道にそれたが「碧の仮面」、とても面白い前編でしたということで。
次節ではもう少し物語について掘り下げていく。


ポケモンとバトルと人間関係と

ゼイユ・スグリ姉弟との交流


新たに登場したDLCメインキャラのゼイユとスグリ

クララやセイボリー*3くらいの立ち位置だと思ってたらめちゃくちゃ話の中心になっていて嬉しい予想外だった。

正反対なようで似ていて、似ているようで正反対なこの姉弟
ビジュアルや性格だけでなく、初対面で敵対的だったゼイユと友好的だったスグリが夏祭りを転機に友好的と敵対的にスイッチしたり、別れ際の明暗も含めた全てが鏡のように対照的に描かれていた。
それによってどちらのキャラも魅力が際立っていたのが表現としてスマートで良かった。 とても。

それと、主人公の同行者ポジションが2人いるおかげで片方と別行動になってももう片方が主人公側の狂言回しを担ってくれるため、物語を大きく動かしやすい上に人間関係の衝突もしっかりと描けていたように思う。
これまでのポケモンでライバルの挫折と再起が描かれつつも主人公との深刻な衝突がほぼなかったのは、主人公が選択肢以外で喋らない都合上、いくら衝突を描こうにも相手の独り相撲になってしまう点が大きかったんじゃないかなと思うのだ。


そんなわけで夏祭り前後で相棒ポジションを交代しながら姉弟と交流を深めたわけだが、山があっても谷があっても、林間学校の終わりには笑ってサヨナラ出来ると信じていたんだ……あの時の筆者は……


スグリ少年のあれやこれや


というわけで、スグリのダークサイド化するまでの心の機微について、後編の再会に向けて一旦ちゃんと整理しようと思う。
単純に自分の昔からのアイデンティティだったものがぽっと出の自分より強くてキラキラした存在に鮮やかに掻っ攫われていったらヤケにもなるよな!とも思うが、それはそれとして。


まず、最初の衝突であるスグリ除け者問題については話の中盤で両者の謝罪をもって解決している。
スグリ自身も「どうかしていた」と言っているように、この件に対するわだかまりは解けたと思っていいだろう。

そしてオーガポンのトレーナーになる権利をかけたバトルという2度目の衝突を経て、主人公とスグリは決別することになる。
ただ、スグリとの決別の決定打が「オーガポンが主人公のポケモンになったこと」にあるのは間違いないけれど、案外スグリの中にオーガポン関連の確執はもう無いのではないかと思っている。
勝てないと理解しつつバトルをして決着をつけ、主人公とオーガポンの力試しを見届け、目をそらしながらでもおめでとうと言った彼の言葉に嘘は無いんじゃなかろうか。
何故なら、最後に交わした言葉はオーガポンについてではなく「(主人公の名前)のようになりたかった」だったから。

色々な感情が絡み合いつつも、彼の中にあるわだかまりの根っこは主人公に力及ばないことなのだろう。
そもそもスグリの鬼という存在への想いも根底は「強さ」への憧れであるし、何と言っても姉のゼイユのお墨付きでプライドが高いのだ、スグリ少年は。
だからこそスグリが前編で行き着いた先は「強さ」への渇望だった。

そしてわだかまりはそれぞれ解消されているとはいえ、一度芽生えた負の感情ってそう綺麗に消えるもんでもなし。
友人や姉に対して芽生えてしまった不信感とオーガポンに選ばれなかった敗北感と主人公に一度も勝てない焦燥が「強くなりたい」スグリの根っこでないまぜになって、「強くならないと何も成せない・得られない」という結論に行き着いたのが前編終了時点のスグリなのかなあと思うのだった。


少し話は逸れるが、このスグリとの喧嘩別れ(?)の後にゼイユが発した、走り去った弟に向けた「ムカつく!」に良さが溢れていてすごく好き。
スグリの一方的な去り際に対するこのちょっと乱暴な悪態、弟は心配だし大事だけど間違った肩入れはしないゼイユの厳しさと公正さが垣間見えて良かった。スグリのことは気にしないで良いと主人公に伝えるフォローの細やかさも。
血縁だからこそ言えるその遠慮のなさが主人公にとっては救いだったんじゃないかなあ。


そして話は戻って。
ダークサイドだ何だと言ってはいたが、スグリに焦点をあてて前編の物語を振り返ってみると案外これが王道の成長譚の様相を呈していることに気づいた。

姉の陰に隠れて自分の世界に籠もっていた少年が外部から来た主人公に興味をひかれ、交流を深める中で姉の陰に隠れずに一人で頑張れるようになりたいという意識を芽生えさせた。
友人との衝突を経て仲直りしたり、人と話すのが苦手だった彼が村の人達にオーガポンの誤解を解こうと奔走したところにその成長は顕著だと思う。この行動自体は間違いではないものの、彼の望む結果(オーガポンの信頼獲得)に繋がらなかったのが「現実」って感じがする。泣けるぜ。

しかしだとするならば、既に成長も挫折も経たこの成長譚は最終的にどこへ着地するのだろう。そしてどこへ向かうのが良いのだろう……
強さを求めてはいたけれど、メタ的に見て主人公がスグリに負けるわけもなく、かと言って再度主人公に負かされて憑き物が落ちるのならそもそもこんなダークサイドに堕ちたりしないわけで。
シンプルなように見えて全く見通しがつかない彼の行く先がどう描かれるのか、後編に期待したい。


それと成長途中といえば、カジッチュの新たな進化系であるカミッチュがしんかのきせきの効果を受けられることがわかっている。
しんかのきせき」は進化前ポケモンにのみ効果があるアイテムなので、つまりカミッチュは後編で更に進化する可能性が高いということ。
スグリの手持ちであるこのポケモン*4にそういうギミック(?)を用意しておく粋さに感心すると共に、こんな大事なこと後編まで知りとう無かった……と嘆く自分がいる。
筆者はミステリーでも考察を当てるよりストーリーを追いながらびっくりしたい派。


まあなんかうだうだと語ってみたが、スグリのキレ方が尋常じゃないみたいな話も出ているため、ともっこたちのどくのくさり的なやつに影響されて振り切れちゃった説も無くはなさそう。
筆者のここまでの妄言すべてが無に帰した時は笑ってやってください。できたら愛してください。


主人公の挫折

そして意図せずともスグリのダークサイド化に一役買ってしまった主人公について。


思い返すに、SV本編では勝つ≒蹴落とす、のような残酷だけどある意味正常な「勝負」が存在しなかったように思う。

本編の各ストーリーで幾度となく発生したバトルはそれぞれ、勝ちによって得られる結果が目的だった。
唯一「勝負」が生まれるはずのチャンピオンすら1人だけが得られる称号ではなく、ライバルのネモも冠ではなく全力を出せる相手を求めていた。
本作主人公はここに至るまで勝負の残酷な側面に触れる機会がなかったのだ。


キタカミの里に来て、ようやく主人公はバトルに勝てないことに本気で悔しがる友人をつきつけられた。
友人が憧れていたポケモンの所有者になった。
これまで宝探しの中で様々な存在に立ち向かい、勝つことでたくさんの宝物を得てきた主人公は、1人の友人と軋轢が生じたままの別れという結末を迎えた*5
勝つことで失うものもあるのだと突きつけたスグリ少年は、ある意味SV主人公のはじめての挫折相手だったのかもしれない。


が、くどいようだがそうだとしても筆者は前編内でスグリと主人公がうまい感じに和解し、また会おうね!後編に続く!!になると思っていた。ラストシーン直前まで本気で。
だって過去作のライバルたちは主人公に負け続けても最終的にいい感じに収まってたから……と思った所で、筆者はゲーム内におけるバトル万能神話に慣らされまくっていた己に気付かされたのだった。

主人公に負け続けながらも自らの進む道を模索して良い方に成長していった過去作のライバルたちは、なんだかんだ前向きで立派なメンタルの持ち主だったのである。至極当然のことながら改めて実感させられた。

主人公とスグリの衝突は、こういうバトル万能神話に慣らされたプレイヤーに向けてのある種のアンチテーゼだったのかもしれない。
勝てば事態が好転することを当然だと脳死しちゃならんぞ、と。反省します。

そして負けを死ぬほど悔しがり、強くなるから首洗って待ってろ的なメンタリティに移行したスグリの超絶負けず嫌いもすごく良いなあと思う。狂気度やや高めだけど。


オーガポンと残された謎

そんな色んなゴタゴタはさておいて。

とにかくオーガポンのこれからに幸あれと言いたい。
というか幸せになろう。主人公とミライドンと友人たちで。

以前のSV感想文:本編にてライドンとの交流が完璧すぎて今後のハードルぶち上がってない?大丈夫?と勝手に心配していた筆者であったが、マジでただの杞憂だったな……とわからされた。
どんどん湧いてくるんだ愛着が。
出会いや交流する際に見えてくる仕草の可愛さや胸が詰まるバックストーリー、お面集めの写真、そしてラストバトル(力比べ)の演出など、こんなん見せられたらオーガポンを愛さないわけがねえよ……と膝から崩れ落ちた。

寂しがりな女の子が長いあいだずっと一人で、共にいた男の形見のお面をよすがに生きてきたのかと思うとめちゃくちゃに辛い。
この子はきっとずっと昔からお祭りを外れの方でひっそり眺めてきたわけで、それをはじめて見つけてくれた主人公のことが大好きになるのは必然だったのだろう。
すまんなスグリ少年。


閑話休題


そういえばともっこたち、各所の描写で4人目を仄めかされ続けていたと思うのだが、ついに前編では影も形も出てこず終いだった。
サルとイヌとキジモチーフということできっと4人目は桃太郎だと思われる*6が、果たしてポケモンなのかトレーナーなのか。この謎はあんまりエリアゼロに関係なさそうにも思えるけど後編で明かされるのか。
そしてオーガポンと共にいた昔々の男は何故テラスタルの結晶を持っていたのか、キタカミの里で起きるテラスタル現象と関係はあるのか……

などなど、主人公たちのキタカミの冒険は収まるところに収まったもののオーガポンちゃんとともっこ周辺に残った謎は多い。
楽しみだな、後編。


キャラクター所感

いつもの。これを書くために感想文を書いていると言っても過言ではないかもしれない。

  • オーガポン

かわいい。鳴き声も仕草も全部かわいい。
でもこんな可愛いオーガポンちゃんが昔復讐のためにともっこたちを撲殺(復活したのでギリ未遂?)したのかと思うと胸がドキドキしてくる。

力比べのお面替えごとに
「主人公と歩んだ冒険の思い出」
「みんなでお面を取り戻した思い出」
「昔々ともに生きた男との思い出」

を力にしていくオーガポンちゃんに筆者はジョビジョビ泣いていた(オタク特有の誇張表現)のですが、改めて見返すとスグリとの思い出が……ないんだよね……

彼も鬼さまを思って行動は起こしていたものの、さみしがりのオーガポンちゃんが求めていたのは村人たちの誤解を解くことよりも、寄り添ってくれる相手だったわけで。
スグリがいくら鬼さまに憧れていたとしても、オーガポンちゃん視点からしたら最後まで友だちの横にいた人でしかないもんな。現実って残酷だぜ。

  • 主人公

主人公の優しさは本編でも散々知らしめられていたことなのだけれど、お祭りの外れで見かけた小さな子(オーガポン)を追いかけ、目線を合わせて話しかけに行くという自然体で行われたその優しさがやたら胸に刺さった。
私……恋、しちゃったかもしれない……

それと筆者の一押し好きエピソードは、てらす池にて私は泳げないから思いっきり飛び込め!と無茶を言うゼイユと、そんな無茶振りに珍しく渋る主人公の一幕。ゼイユのかわいい横暴さと振り回されてる主人公がどっちもいい味出してた。
主人公は人からの無茶な頼みごとをだいたい快諾する星の下に生まれた存在なので、こうやって拒否する場面を見ると人間性みたいなものが伺えてちょっと嬉しくなったのだった。

そして一時は共にお祭りに行き、共にりんご飴を食べるくらい仲良くなれた少年と気まずくなり、さよならも言えずにお別れした主人公を思うとなんだか心が痛い。
メタ視点の筆者は主人公とゼイユたちが後編でまた会えることを知ってるけど、当事者たちはそんなこと知る由もなく。

キタカミの里で得られた体験や友情はきっと忘れられない思い出になるだろうその一方で、短くて長い冒険の中に残った小さなしこりを思うとなんか色々込み上げてくる。

  • ゼイユ

ジャイアニズムの化身、世の姉の体現者。
初めこそよそ者である主人公にも当たりは強かったが、精神的な成長や根っこの人の良さがどんどん見えてきて良いキャラだった。めちゃくちゃ好き。

主人公のためにお面を必死に探したり、お祭りで1人(+オーガポンと)外れの方にいる主人公を探して声をかけに来たり、そこにいた見知らぬ小さな子(オーガポン)に危ないから戻っておいでと呼びかけたり、優しさの垣間見えるエピソードに事欠かない。好き。
もっこたちに浴びせる罵声(?)やオーガポンに向ける優しい目も好き。

ただ唯一、彼女の弟に対する良かれと思っての行動が定期的に悪い方に作用していて、スグリのことを大事に想っていることも傍目には明白なだけにままならんな……と遠い目になった。血縁ってそういうもんなんだよな。

それはさておき、ゼイユとの別れの挨拶のシーンが何回も見たくなるくらい好き。
沈んだ顔を隠し、笑顔で「さよならなんて言ってあげないから」といって手を振り、背を向けて去ってゆくゼイユのヒロインレベルはカンストしてた。
その背中に静かに笑って手をふる主人公もエモ。

筆者のプレイヤーキャラが女の子だったこともあり、序盤はスグリと主人公のほのぼのボーイミーツガール感にソワソワしていた。今となっては懐かしさすら覚える。

それはさておき。
後編が来るまで完成しないライバルって考えると非常に面白いキャラクターだなあとしみじみ思う。
続き物でしかできないタイプの闇堕ちだし、変化球も投げられるDLCだからこそ出来たライバル像だろう。

スグリがどう成長するかと同じ位、彼と主人公の物語の着地点も現状全く想像つかないので、どうなるのか今からとても楽しみ。
せっかく築かれた友情が砕かれることなく上手く収まることを願っている。

  • ブライア先生

引率の先生。
黒目の瞳孔が縦長で赤いという要素1点突破でなんかものすごく警戒してしまっている。
子どもたちの青春眩しいねって言えるだけの情緒がある人になんて失礼を……

ブックの作者の子孫だし後編のお話で大穴に向かう動機はこの人由来だろうことは予想がつくけれど、まあレホール先生以上にヤバイ先生なんておらんだろ!と呑気に構えておこうと思う。

あと物語とかシステムの都合とはいえ引率なのに他校の子どもたち置いて帰るのはあんまりですよ!!!!
茂みに担任が隠れていて良かった。

  • サザレ

気さくでさっぱりした感じの美人なお姉さんがポケモンを撮影しながら「カーッ!たまんねえな!」とよだれを垂らしている倒錯感よ。とても好きです。

彼女の最初と最後の自己紹介、「ちょっぴりカメラ好きな旅の者」が「カメラが大好きなカメラマンです!」になる変化に心臓を撃ち抜かれた。こんなヒロインムーブされたら恋しちゃうって。
ヒスイカーディの片割れを託されていつかの再会を願う別れも良かった。
なんで本筋に絡まないキャラを最後に持ってきたかって?そりゃ恋しちゃったからだよ……


あとがき

以前のSV感想文のあとがきで、DLCでパルデアの友人たちと冒険が出来ないのは少し残念、と書いた筆者であったが、そんな気持ちもふっ飛ばされるくらい魅力的な新たな出会いと物語だった。
ライドンとパルデアの友人たちも、オーガポンとキタカミの姉弟たちも、どっちも最高。

ライドンといえば今回、スグリがピクニックを提案しようとした際に「サンドイッチ」に反応してボールから飛び出し、スグリの内なる劣等感(?)をほのめかすという一瞬の出番で終わりちょっと笑った。
ホームウェイ前でもプレイ可能だからあんまり出番を作れないのは仕方ないね。
それにしてもピクニックがお流れになってサンドイッチにありつけなくて残念だったね。かわいいね。


話は脇道にそれたが、とにかく翠の仮面めちゃくちゃ楽しかったです。
離別フェチの筆者はゼイユやスグリやサザレさんやビリオ・ネアなど色んなキャラとの多種多様な別れ際が見られて非常〜〜〜に興奮するとともにめちゃくちゃ寂しくなりました。過剰摂取はよくない。
早く再会を喜びたいね……

ということで待て、後編!そして次回!!



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*1:田んぼの稲の育ち具合から見て劇中6〜7月あたりだと思われる。トンボ(ヤンヤンマ)とホタル(バルビートイルミーゼ)が並んで飛んでる時点で現実と繋げて考えるのは野暮かな……

*2:ちなみにキタカミの里のモデルは岩手県北上市が有力。その他東北の名所や名物が色々と取り上げられている。

*3:剣盾DLCの泥臭愉快なライバルポジション。いい大人(暫定)なのであんまりライバル感は無い。

*4:カミッチュがスグリの手持ちに入るのはお祭りの翌日から。祭りから帰ってウキウキで進化させたのかな……とか考えるとあの除け者イベントに対する罪悪感がマシマシになる。

*5:筆者のプレイ順が本編→ホームウェイ→碧の仮面なのでこういった言い回しをしているが、「碧の仮面」は本編中にプレイ可能のため実際は順不同。

*6:ちなみに「4人目は桃太郎じゃない?」と指摘したのは筆者のポケモン語りを辛抱強く聞いてくれたポケモン未プレイの友人。筆者は「それだー!!!!!」と叫んだ。安楽椅子探偵は斯くして生まれたり。